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高校教師に就職が決まり初めて生徒と教師として接するのだと思うと前夜寝つきが悪かったのであった。そこで生まれてはじめて睡眠薬を飲んだのである。それが今頃効いてきたのか?
私は不思議なこともあるものだと含み笑いをしていたが教頭に気が付かれないようにした。
「病気ですか?」教頭は聞いてきた。
「病気ではないです」
「寝られるにこしたことはないですが職員会議中の発言の最中に寝始めるというのは珍しい」
「いいじゃないですか」
「よくない」
「緊張していたもので」
「緊張すると寝るのですか珍しい」
「実は睡眠薬をはじめて飲んだので」
「睡眠薬を飲んだ、不眠は精神疾患の始まりですよ」
「そういう訳ではないのです」
「ではどういうことですか?」
「たまたま寝つきが悪かっただけです」
「そういうことですか」
「はいただの緊張です」
「なるほど」と教頭は職員室の中に入った。
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