特権の返還

1/1
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/1ページ
私には好きな人がいる。彼は面白くて毎日を楽しくしてくれた。ここ最近情緒が不安定になっていた私に優しくしてくれた。それはただ義務だったからそうしたのかもしれない。でも、そうだとは思いたくなかった。 彼は紅茶が好きだった。いつだか彼と二人きりになることがあった。その時彼は私に紅茶の茶葉を選ばせた。きっと紅茶を入れようと思ったのかもしれない。しかし私は紅茶を飲む前に用事の時間になってしまった。あの時は紅茶が飲めなかったから「良かった。」なんて思っていたけど今思うととても残念なことをしたと思う。 また、彼はアニメが好きだった。私も好きだった。私は彼が知ってるアニメを何個も口にして気を引いた。すると彼はグッズをくれた。何人もいる中で私にだけくれた。彼からグッズを貰うのは、そのアニメを知ってる私にしか出来ない。私の特権である。 出来れば連絡先も欲しかったけど貰うことはなくいなくなった。悲しかった。職場の場所はわかるけどだからと言って会いに行ける訳でもない。 私の特権を剥奪されたくない。だったら自分から返すよ。今までありがとうございました。貴方と会えて嬉しかったです。この先また会えることを願っています。 私は今日彼に特権を返還した。
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!