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無論、知識も技能もあるに越したことはないが、基本【魔力】を全く持たない生命体は存在せず、程度の差こそあれ簡単な基礎的魔術は、人間であれほとんど全ての者が、習得可能だとされる研究論文も存在する。
が、それでも魔術師の総数が増えないのはつまり、才能や個人の知識、資質以外に要因があると言うこと。
それは高額な学費。それに加えて魔術に関わる素材、魔道具作製に必須とされる希少金属などが、極めて高価でとにかく、金がかかると言うこと。
先ず一般庶民にあっては到底、捻出することができないので、必然的に魔術師を目指す者の数は絞られる。
高い魔力を持つものや、才能あるもの達に対する救済措置として、在学中の学費が免除される【特待生】制度があり、ネイアは高い魔力適正と知識、学歴等を以て楽々基準を満たし現在に至る。
入学当初、将来の大魔術師、最年少宮廷魔術師を嘱望されていた彼女だが、入学してはや3年め。認定されている位階は【第二級魔術師】と、ごく平凡な位置に収まっている。
先ず入学時、学徒は全て【第三級魔術師】認定を受けるのは、一律の受験資格を満たし学費を捻出できる、或いは特待生資格を得るほどの才気あふれる者達に対する【名誉】と【自覚】の授与であり、一般的には殆ど意味をなさない。
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