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❀26.❁°˖✧
… 同じ なの?
ワタシが 不相応に? あんなに恵まれ
てても 孤独がイッパイで …
幸せ じゃ なかった 様に
シンも
" 嫌 だった ” の …
きっと シンのそれ も …
空虚感の様な? 虚しさ で どこにい
ても ちゃんと立っては いられない?
みたいに …
ひとりでは …
なにをしても孤独のまま … で
なにからなに まで 揃えられてても
満たされない なにか は なくなら
なくて …
それに ひとりだから
誰にも分かってもらえなくて …
ひとりって 自分以外なにも
空気すら 動かない 世界 だもの …
だから
なにも 感じられない …
そんな 日々だった の?
—
… サラサラサラ ---
… サラサラサラ ---
ゆきは さっきから自分と慎が重なって
見えてたから もう すっかり
自分をも 顧み てて …
そうして みると
そんな 慎の辛さも 分かるし …
けれど …
これが真実なら
ほんとは
なにも悪くはなかった?
ただ " 義弟を思って る ”
のに 報われなくて も
" 与える事をしつづけて いる ”
䨩 へ も その
ゆきの気持ちは …
いま …
ここにいるから か?
… サラサラサラ ---
… サラサラサラ ---
島の強い風に乗って
流されて
どんどん
慎から離れる様に
移って いって て …
それは
こんな慎の
心音を聴かされたから …
あんなに
なにもかも? 䨩に …
" してもらっていた ” のに …
否定し 心を閉ざして
拒んでしまっていた
自分が思い起こされ …
それは
" 鏡を見る様に ”
それは
いままでの 自分だ と …
それは もう 十分すぎるほど
解った ゆきは …
自分の " 足りなさ ” に
ただ 悔いて
それはどんどん どんどん
膨れ上がる 様に …
恥ずかしくてしかたない
それに …
―
なら …
䨩さんは なにも
云わないけれど … でも …
Zutto …
なら …
一番 辛いのは …
―
… サラサラサラ ---
… サラサラサラ ---
䨩には きっと
ゆきには計り知れないほどの
辛い思い を させてしまっていた
だろう事に 申し訳ない 気持ちが
それは ゆきのカラダの内側に
じわりじわり と …
それは まるで …
いまは静かな様に見えてても?
ひょうたん型を形成する 2つ の
ここの火山 は
慎と ゆきの様で? …
なにかのきっかけで
噴火して しまった ら …
熱い溶岩が大地をゆっくり
けれど どんどん
なにをしてみても
止まる事なく
強い力で流れ出る様に
きっと それほど …
䨩を 苦しめて?
ゆきは そんな
慎の傍に いまもいるけれど …
やはり
グツグツ と 烈しく
噴き出していた慎の気持ちを
抑える事もでき ず …
だから …
きっとそれに耐えている
䨩を思いやる 気持ちが強くなる
なのに …
―
「 ゆき …
な! 解っただろ
こっちに来い!」
「・・・・」
… え? … こっち? って? …
そっちは … 海? …
… シ ン?
そんな顔して謂われた ら
怖い よ … どうして …
そっち に って 呼ぶの? …
―
慎は腕を伸ばし …
ゆきの気持ちを試すように? その表情
は険しいまま 口調はゆっくりと穏やか
に なって …
海側に立つ自分の方へゆきを呼んだ
… それは
島に来たばかり の ゆきが
楽しみにしていた 海を?
ゆきに見せようと誘ったのか …
それとも 一緒に 小高いそこから?
下に向かって ダイブ と? …
それ は …
本気かどう か 分からないけど …
ヒトが変わった様に きっとまだ
激昂している慎は
なにをしようとしているのかが
ゆきにはますます解りづらい …
だからゆきは
" 最悪な事 ” を 心配する …
… サラサラサラ ---
… サラサラサラ ---
—
な に? …
… シン もう
ここで は … なにも …
しない方が …
ここは!
伯父さんが居る島デショ!
… ダ メ … ワタシ
できな い よ …
そうでしょ!
妹さんを亡くして
甥っ子 までも なんて …
伯父さんは
あんなに!
シンの事 想ってる のに?
も う …
シンには
これ以上 させられない …
―
ゆきは また ふらふらと …
ゆっくりと
慎を刺激しない様にそっと?
慎と目を合わせずに
慎の腕に捕まれない様に
ゆきは立っていたそこから
後ろへ下がり …
… サラサラサラ ---
… サラサラサラ ---
―
ワタシ … ここの風みたい に
透明に なれたらいいのに な …
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