知る …

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❀22.❁°˖✧ … それは子供のする事 と …   … 堪えられなかったのか …          でも その人は …          ひとりじゃないのに この家の中で同じ様に アウェイな 処だ と        途惑う … まだ幼い息子の  慎からは思われて 頼られて 必要だとされてるのに            悔やまれるのは どうして 残される者の事を   考えられなかったのか だけど … やはり 弱い人 だったのか その大事な命を …  自ら だけの … で 終わりに     する事に してしまって …     それほど 残念過ぎて      周りのだれも報われない 事の その 死因は OD で … ゆきが以前 意識が飛んだ  時と同じ 薬の過剰摂取だった … その様は 乱れる事なく眠る様で 着衣の乱れもない 安らかな穏やかな              貌だった … それに … 驚くのはそれだけではなく そのときに救急車は 呼ばれず  それには静かに 家の主治医が呼ばれただけで … そのお別れも 立派な祭壇に 花いっぱい 飾られて 送られた䨩の生母の儀の様とも 違い ここへ入ったばかりの者として? 勝手な事をした者として? 立場の? 格の違いをつけられた様に     別れの儀も執り行われなかった それは … そのときも 父はひとり息子を守ろうとしたのか …              けれど … 二度 までも はやくに妻を亡くした その家の主人 は         ひとり息子とも        すっかり 距離を置き … もう 息子のために 継母を用意する事もなく それに もう 息子にとっての父ではなく 己は 家長として! " 事 ” が 起きてしまった 家を どうにか と  何事も なかったかの様に 次の代に 引き渡すまでのあいだ を       守る だけ に なった … だから … 䨩はこれで その大きな 家の中で 理解者は いなくなり … そこまで覚悟はできていなかったのに? 自らの行いに報いる様に      独りになってしまった … ―  … 自分 が     そう してしまったんだ … ― それは まだ 子供でも 解った事だった し … それに この家には いまは  子供はひとりではなく … 自分には 弟ができていて …   — その … 後に は その大きな家の中で 自分と同じ様に 独り とり残されてしまった まだ幼い義弟の 孤独な姿を         見る事にもなり 子供ながらにも  自分がしてしまった事への         その 後悔は … その義弟の存在 で   さらに 大きく なる … ―  " 俺は 俺の様な者を   つくってしまった のか …” ― そう それは自分を苦しめた… そして その義弟は …         この家での 唯一の         味方の母を失った事で         結局は去る事になった  ― … あの弟は 自分よりも 幼い者なのに   母を失い なのに? さらに     住まう処からも出されるのか … ―      馴染みのない大人に囲まれた   … その義弟 の     小さな背中が弱弱しかった … その姿を 魅せられた䨩は …    " 残酷なめにあわせてしまった ” " 自分が不幸にしてしまった ” と          ずっと            体内に残り続け … ― 自分が大人になり その家の 代 も 代わり ひとり 富を成し得てからは その義弟を見つけ出し … どうにか して み守りたかったし もう 自分が邪魔をしない様に " そっと 支えて ” きたつもりで               いたし! ―   「 … まこと は       俺の 弟だから… 」            と してきた … ― だけどそれは … いまも 義弟の事を思っている䨩なのに その義弟から 許してはもらえずにいて     そんなときでもあったから? ゆきと出会った ら? もう そんな虚しい 空虚感に 弱く も? なっていたからなのか …   " ゆきを護れば      それも救われる ”          の? 様に と? その思い も だんだん … 強くなって … だから䨩は … 誰より も " 代わりのゆき ” を          " 護りたかった ”
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