未来に向かって

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そして、7階に現れた奈々。 ここでも大騒ぎとなる。 ナースステーションで、 「こんにちは」と声を掛ける。 その場にいた看護師達は、声の主の方に視線をやり、みんな固まる。 そこへ、 「奈々さん!」と理桜だけは、面識があり最初の頃の緊張が嘘のように自然に声を掛ける。 「理桜ちゃん。連絡ありがとう。澪ちゃんは?」 「まだ、ソファで寝てます。こっちです」 ナースステーションの奥のソファに案内する。 「奈々さん、師長呼んで来るのでここで待ってて下さい」 理桜がいなくなり、奈々は澪の顔の傍にしゃがみ、顔を見た。 確かに顔色が悪い。そして、目眩。 ふっと、自分が音々を妊娠した時の事を思い出した。もしかして?
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