未来に向かって

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タクシーに乗り込んだふたり。 「澪ちゃん、今は体調は大丈夫?」 「はい。最近いつもより少し疲れやすい気がしてたんですけど、あんな目眩は初めてです」 「ご飯は食べれてる?」 「ちょっと食欲ないですね」 「澪ちゃん、生理は?」 「えっ??」予想外の質問に驚く。 「澪ちゃんの症状だと、思い当たるひとつだと思うわよ?」 「…そう言えば、2ヶ月位来てない気がします」 「まだ、夕方だし今から病院に行かない?マンションから近い所に、私が靖子さんに連れて行かれた産婦人科があるの。自分の勤務先の方が便利かしら?」 「…勤務先はちょっと…」同僚達の中には勤務先の病院で産む人もいるが、澪の勤める病院の産婦人科医は男性だ。知らない人なら男性でもいいが… 「じゃあ」と奈々はさっさと運転手に行き先を変える。
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