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待合室の奈々の元へ。
「澪ちゃんどうだった?」
「はい。妊娠3ヶ月でした。これ」先程もらった写真を奈々に見せる。
「2枚??もしかして」驚く奈々。
「はい。双子でした」
「きゃあ~。あ」興奮して思わず声を上げた奈々だったが、病院だと思い出し思わず口を押さえた。
自分の事のように喜んでくれる奈々に、澪は目が潤む。
「奈々さん、ありがとうございます」
「何言ってるの!これからも、全力でサポートするわよ!靖子さんも喜ぶわ」
両親のいない奈々と母親と疎遠な澪にとって、柳田夫妻は両親のような存在だ。
「よろしくお願いします」
「今日は、うちに泊まってね。明日は一緒に区役所に母子手帳をもらいに行きましょう」
どこまでも優しい奈々に涙が溢れる。
お会計を済ませ、タクシーでマンションへ。
「そう言えば、湊斗くんにはいつ知らせるの?」
「いつがいいと思いますか?予定日がワールドカップ開幕の日なんです…」
「じゃあ、立ち会いは無理よね…」
「そうですね。中々帰って来れないけど、電話では…」
「まだまだ帰って来ないの?」
「多分あと1ヶ月位したら、1週間のオフって言ってた気が」
「じゃあ、その時だね」
そして、マンションへ帰ってきた。
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