関東爆走連合クレイジーオレンジ

1/1
前へ
/1ページ
次へ
「本日0時をもって、関東爆走連合クレイジーオレンジの総長は、二郎!お前に譲ることにする。野郎ども、異存はねえな?」 「おやじ、、、、」 俺は関東一の規模を持つ暴走族の頭の息子として生まれ、エキゾーストノートを子守唄に育ち、16年間親父の後ろにのっかって、この2年は自分で愛車を転がしていた。 そして、18歳の誕生日をもって、総長の座を譲り受けることになったのだ。 「よろしいですね、名誉総長」 親父が声をかけると、祖父はゆっくりと微笑み、そして頷いた。 「おめでとう」 白の特攻服のお袋が俺をだきしめる。 「がんばって」 赤の特攻服の妹が俺の尻に蹴りを入れる。 総長になんてことしやがる。妹でなかったらシメてるところだ。 そして、俺は峠に集まった家族に向けて声を放つ。 「野郎ども!今日から俺が総長だ!派手に祝ってくれ!パレードの始まりだ!」 一斉に数えきれない二輪と四輪のヘッドライトが点り、俺の誕生日を祝うエンジン音が耳をつんざく! フォーン、フォン、フォン、フォン、、、、、 あああ、狂おしいほど、ステキな誕生日になるぜ。 クレイジー俺ん家!
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加