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一子おばさんは、今年88才。
もう、いいおばあちゃんなのに、しっかりし過ぎるほど、しっかりしている。
そして、畳みかけるように、二子おばさんが言う。
「いつみちゃん、もういい年なんだから、早く男、捕まえないと! あたしみたいになったらどうするの?」
かけている銀縁メガネの奥の鋭い目が光る。
二子おばさんは、78才。
ずっと、独身で、学校の先生をしていた。
今は、塾をしている。
「二子姉さん! いつみだって、男の好みがあるのよ。男だったら誰でもいいって訳じゃないのよ!」
派手な身なりの三子おばさんが、叫ぶように言う。
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