とある会社の話

1/1
前へ
/2ページ
次へ

とある会社の話

「ふぁー....ぁ。」 欠伸をしながらキーボードを叩き情報をまとめる。ずっと同じ作業で疲れてきた頃だ。季節が春先ということもあり眠気が襲ってくる。 「なぁ圭吾。」 パソコンのモニターから目を離し俺に話しかけてくる彼は友人の晴。 落ち着きがなく暇になるとすぐ話しかけて来る。お前も仕事しろよ。 「どうした?晴。」 俺はキーボードを叩きながら返事をする。 「俺さ〜異世界転生者なんだよね〜」 「あっそ」 軽く受け流しキーボードをより一層早く叩く。 恐らく隣の彼は間抜けな顔をしてることだろう。なんで驚かないのかと言わんばかりの顔をな。 「なんで驚かないの!?」 俺ってエスパーかもしれない。 晴はものすごい音を立てて机をバン!と叩いた。 「うるさい。叩くのはキーボードにしろ。」 「いや、なんで驚かないの!?転生だよ?て・ん・せ・い!」 ウザイほどに聞いてくる。てかウゼぇ ここで、少し俺の部署を説明しよう。この部署は、他の部署の情報等をまとめたりしてる。だが、この部署に情報が回ってくることはほとんど無い。なぜならその部署の中で情報をまとめるからだ。だから最近は、他部署の手伝いをしている。 俺の部署は、俺含め6人いる。俺、晴、奈々、壮馬、優人、そして部長だ。どうでもいい話をしたな。さて、話に戻ろう 「いや、何でって言われても嘘としか思えねーし。」 「いやマジだって!」 「だいたい転生ってあれだろ?こう、ファンタジーの世界に入るような。」 「俺は逆なんだよ!ファンタジーからこっちに来たの!」 「て事は、ファンタジーで死んだのか」 転生って普通チートだぜヒャッハーみたいなイメージなんだよな 「そう。魔王倒したと思ったら共倒れしてさー」 「勇者だったのか」 「んで、目覚めたらオンギャーですわ」 時間を無駄にしたと心から感じている 「おはよーござまーす」 気怠そうに入ってきた彼は壮馬だ。 「壮馬。遅刻だぞ。」 俺は遅刻癖のある壮馬に毎日怒っている。もはや日課だ。 「えぇー。いいじゃないっすかー1時間くらいー。」 1時間くらいじゃない1時間‪”‬も‪”‬だ。 「よくない。さっさと仕事始めろ。」 そういうと彼は不貞腐れながらもパソコンを起動した。 「どうせ仕事少ないのに...」 「早く終わらせて損は無いだろ。」 そういえば、壮馬は晴の幼馴染だったような...?
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加