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とある会社の話
「ふぁー....ぁ。」
欠伸をしながらキーボードを叩き情報をまとめる。ずっと同じ作業で疲れてきた頃だ。季節が春先ということもあり眠気が襲ってくる。
「なぁ圭吾。」
パソコンのモニターから目を離し俺に話しかけてくる彼は友人の晴。
落ち着きがなく暇になるとすぐ話しかけて来る。お前も仕事しろよ。
「どうした?晴。」
俺はキーボードを叩きながら返事をする。
「俺さ〜異世界転生者なんだよね〜」
「あっそ」
軽く受け流しキーボードをより一層早く叩く。
恐らく隣の彼は間抜けな顔をしてることだろう。なんで驚かないのかと言わんばかりの顔をな。
「なんで驚かないの!?」
俺ってエスパーかもしれない。
晴はものすごい音を立てて机をバン!と叩いた。
「うるさい。叩くのはキーボードにしろ。」
「いや、なんで驚かないの!?転生だよ?て・ん・せ・い!」
ウザイほどに聞いてくる。てかウゼぇ
ここで、少し俺の部署を説明しよう。この部署は、他の部署の情報等をまとめたりしてる。だが、この部署に情報が回ってくることはほとんど無い。なぜならその部署の中で情報をまとめるからだ。だから最近は、他部署の手伝いをしている。
俺の部署は、俺含め6人いる。俺、晴、奈々、壮馬、優人、そして部長だ。どうでもいい話をしたな。さて、話に戻ろう
「いや、何でって言われても嘘としか思えねーし。」
「いやマジだって!」
「だいたい転生ってあれだろ?こう、ファンタジーの世界に入るような。」
「俺は逆なんだよ!ファンタジーからこっちに来たの!」
「て事は、ファンタジーで死んだのか」
転生って普通チートだぜヒャッハーみたいなイメージなんだよな
「そう。魔王倒したと思ったら共倒れしてさー」
「勇者だったのか」
「んで、目覚めたらオンギャーですわ」
時間を無駄にしたと心から感じている
「おはよーござまーす」
気怠そうに入ってきた彼は壮馬だ。
「壮馬。遅刻だぞ。」
俺は遅刻癖のある壮馬に毎日怒っている。もはや日課だ。
「えぇー。いいじゃないっすかー1時間くらいー。」
1時間くらいじゃない1時間”も”だ。
「よくない。さっさと仕事始めろ。」
そういうと彼は不貞腐れながらもパソコンを起動した。
「どうせ仕事少ないのに...」
「早く終わらせて損は無いだろ。」
そういえば、壮馬は晴の幼馴染だったような...?
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