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「アイツしつこいんだよ…ますます好きになったとかって言って襲いかかってくる」
『ふ、俺も押し倒してキスしたいところだが友達のうちは我慢するよ。股間蹴られたくないしな。ただ、知っておいて欲しい。俺はお前を恋愛的に好きだ』
「…そういう意味で…応えられるかは…わかんねぇぞ?」
『そこは心配していない、お前は必ず俺を好きになる。覚悟してろよ?』
「ふふ…すごい自信だな、さすが菅柴だ」
『当たり前だろ?俺がこんなに好きなんだ』
その瞬間、菅柴が…男に…見えた…
「ああ…そう、かな?」
『何でクエスチョンなんだよ…』
「だってさ…何か…恥ずいだろ…好きとか付き合いたいとか…その…キスしたいとか…菅柴はサラッと言ったケド…女の子に言ったことはあっても、言われた事ない…」
『ちゃんと聞いてたんだな、スルーされたから傷ついた』
「あ…ごめん…」
『じゃあさ、俺の事【慎】って呼んでよ。な?【和弥】。友達だって名前ぐらい呼ぶだろ?』
「うん、わかった。し…慎…」
『うん、後な…好きなのも付き合いたいのも、キスも…もちろんその後も…和弥としたい』
「その後…」
ボンッと音がしたように、お互いに真っ赤だ。
「おう、わかった」
『ちゃんと考えて返事くれないか?でも、あまり待てそうにない』
「うん…」
『そんな顔すんな、フラれた気分になるだろう?』
「ごめん…俺…本当に男同士とか他人事で。友達にもいるんだ、男同士のカップル。話は聞いてたけど、実感無い…」
『和弥、俺言ったよな?俺だって男を好きになったのは初めてだ。だから心配すんな、ゆっくり進んでいこう?』
慎は優しく微笑む、それがあまりにもカッコよくて。
「そうだったな、わかった!俺たち付き合おう」
『は?いいのか?』
「だって一緒に時間を過ごさないと、好きになるかわかんないだろ?俺…慎を好きになりたい…ダメか?好きになってからがいいか?」
『いや、俺は願っても無いが…ふふ、和弥は男前だな。好きになりたいって思ってくれて嬉しい、ぜひ、お願いしたい』
「じゃ、俺たち今から…その…こ…恋人な?よろしくお願いします」
『こちらこそ、全力で和弥を愛すると誓う』
「何か…結婚式みたいで恥ずい…」
『じゃあ、次はキス?だろ?いいか?』
「うん…」
お互いの顔が近づく…とその時…
ぎゃーぎゃーと外野の騒ぐ声が聞こえた。
『はは…ここじゃ無理だな?』
照れ笑いの慎が、あまりにも素敵で…俺は無意識に自分の唇を慎のに合わせた。
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