浮気かよ

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浮気かよ

ドクンドクン… ヤバい…気持ちよくてやめたく無かった。 もっと欲しいと思った。もっと深いところまで… そんな事を考えていると、慎が上半身裸にタオルを巻いただけの格好で戻って来た。 逞しい身体…俺は見惚れている、触ってみたいと思った。 『そんな見るなって…照れるだろ。男友達の裸なんて何とも無いだろ?』 キスまでしといてコイツは…俺が好きだって言うまで、あくまでも男友達って距離なんだな。 「俺も…シャワー借りるわ」 『ああ、ごゆっくり』 頭からシャワーを浴びながら、頭を冷やして考える…慎の事しか考えられない。試しに歴代の彼女の裸を思い出してみる。 俺の俺は何の反応も見せない…のに、さっきのキスと慎の上半身を思い出すだけで熱が溜まりだす。 マジか…慎になら抱かれてもいいって思ってるのか?わかんねぇ… モヤモヤしながらシャワーから出ると、慎が何やら手紙を読んでいた。 「シャワーありがとう、何してんだ?」 慎が冷蔵庫から冷えたペットボトルを渡してくれる。それを持ってソファへ座った。 『ああ、今日貰ったラブレター…』 「は?」 『B組の宮野…知ってるだろ?』 「ああ」 あの小柄で可愛いって、噂の男子… 「あの…可愛いって噂の…アイツから?」 『ん…確かに可愛いよな、ちっさくて』 「そうだな…アイツなら…お前に似合うかもな」 『何イラついてんだ?』 「別にイラついてない、俺もう寝る。ソファ借りる」 『バカ…ソファで寝かせるわけ無いだろ?ベッドデカいから一緒に寝よう?』 「イヤだ。ラブレター読んで喜んでるヤツとは寝ない」 慎が俺を後ろから抱き込んで、首すじに顔を埋める。 『なぁ、もしかして妬いてんの?そうだったら嬉しいな』 「……!」 そのまま首すじにちゅっとキスされる。 『ヤバい…いい匂い…興奮して来た…』 「ん…妬いてるかも…慎は、俺じゃなくても男でも女でも選び放題だろ?」 自分で言っといて、心にグサリと刺さる。 『そうかもな、わざわざ男前な和弥を選ばなくても…ってのはもう通り過ぎた。和弥を恋愛的に好きだと自覚した時にめちゃくちゃ考えたよ。けど、自分の和弥への気持ちを受け入れたら性別なんてどうでも良かった。どんなに可愛い男だろうと美人な女だろうと関係ない。俺が欲しいのは、和弥…お前だけだよ』 慎はもう一つ、首すじにキスをして離れた。 『来いよ、ベッドで寝よう』 「うん…」 『あ…枕一個しかないけど和弥は腕枕でいい?』 「良くない…ソファのクッション借りる」 『クスクス、そりゃ残念…』
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