雨の日

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傷の舐め合いから始まる恋なんてザラだけど。 アレは傷のさらしあいに近い。 私とあの人は対極に居て、けれどどうしようもない程に同じだった。 呆れるほどのお人好しばかりが、周りに溢れているのも含めて。 だからお互いが、自分を責めて、詰ってくれる相手を求めてた。 だからなし崩し的に一緒にいるようになった。 私の方はあの頃から恋人なんてモノを軽んじていたし。あの人はあの頃から、恋人なんてモノを深く愛しすぎていた。 それで上手くいかなくて、ふたりして泣いて、いつの間にか……。 今思い返しても頭痛の種だ。
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