1.彼の名は?

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ここは、時空警察本部の聴取室だ。 慶二は泣き続ける少女を横目に話す。 「ニシノ、この子が落ち着いたら、聴取 お願いするよ。俺は現地に行って、 聞き込み調査するから。」 琴音は睨みながら、慶二に指差す。 「…、ちょっとクミオカくん。 前も私に聴取やらせたでしょ。しかも、 確か5、6歳の男の子だったかなー、ねぇ?」 (ぐっ…っっ!) 「最近、子供の迷い込み、多いよね。 てか、子供苦手だからって、私にばっか任 せっきりにしないでよね!」 「べ、別に、苦手じゃねーし。」 しかし、慶二の握りこぶしは汗びっしょりだった。 (ふふ、分かりやすいやつ。) 「だって、時空警察のエースなんでしょ? エースなら、誰でも何でも聴取できて、当然!!私はこれから、別件で部長に呼ばれてるしね。任せたわよー。」 琴音は、口角を上げて、ニンマリしながら、立ち去ってしまった。 そして、部屋には、青ざめた慶二と泣き続ける少女の二人きりになってしまった。 (げっ…、嘘だろ!?俺だけで!? つーか、置いてくなー!!!)
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