表裏一体の世界の侵入者

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表裏一体の世界の侵入者

 (ひろし)は家に帰ってきた。 「ただいま。って言っても誰もいないんだけどな」  靴を脱いで家に上がる。  ガンッ。  小指を廊下に置きっぱなしの使わない筋トレ器具にぶつけてしまった。 「あいたー……」  ガタガタッ。 「ん?なんだ?ま、地震だろ」  博は(わず)かな揺れをものともせずリビングに向かう。  すると、そこには人影があった。 「さっきの音はお前だったのか!曲者!」  博は躊躇(ためら)わず、果物ナイフをそいつ目掛けて投げた。
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