ちょっと俺の野望聞いてくれない?

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「その新しく入る予定の2人はいつから来るんだ?」 「来週からだな。生徒会のリコール投票も来週行われる。 それまでは今の生徒会に仕事をしてもらうつもりだ」 「じゃあ俺は来週まで何もしなくていいってことだよな?」 「まあ、休暇とでも思ってくれれば。 会長続ける気になってくれたか?」 「嫌だけど、しょうがないじゃん。 新歓は終わったけどもうすぐ予算折衝会があるし、体育祭も控えている。 俺も経験無いけど生徒会の仕事には慣れたから居ないよりかは居た方がいいだろうし。嫌だけど」 果てしなく嫌だけども。 新年度に入ってから夏休み前までは忙しいんだ。 とにかく発注書が多くなる。それに加えて行事も入ってくるから学園の運営を全て一任されている生徒会はブラック企業化する。 「だけど条件がある。風紀委員に対して」 「聞くだけならいいぞ」 「休暇期間の間は、俺がどんなことをしても全て不問にすること」 「は?」 「どうだ?」 忙しくなるんだったら明日からの自由な時間の間にやりたい事全てやってやる。 遂に俺の積年の夢を叶える時が来たんだ。 俺の提案に委員長の眉がピクピク動いた。 「何を考えている?」 「悪い事はしないよ。 ただクラスメイトとぱーっと遊びたいだけ。 花火とかしたいし、森の中でサバゲーとかしたいし…」 「…………反省文は覚悟しているってその事か…」 「そう。安全には注意するし、参加者は俺のクラスの奴らのみ。口外は禁止。森の中といえど学園の外だから外出届けが必要になるだろ? 何も言わずに全員が外出届け出したら怪しまれるじゃん。 風紀はそれを全て見逃してくれるだけでいいから」 「………」 「ね?」 「………」 あれ?おーい、話聞いてるかい? 別にさ学生のうちはちょいとオイタしてもいいんじゃないかな?黒歴史になりそうでも無いし。 そりゃこんな金持ちや頭のいい奴が揃った学園だと異端に見られるかもしれないけどさ。 大人になってあんな馬鹿したよなって笑える思い出が欲しいんだよ。 委員長が目を閉じて数秒。 大きなため息を吐いた。 「…………分かった」 「よっしゃ」 本当に渋々といった感じに了承を得る事が出来た。 ごめんよ委員長。 俺まじで素はこんな感じなもんで。 今まで会長として風紀委員室に行った時も一言も喋らずにクールぶってたけどさ。 頭ん中では委員長の笑った顔とか想像して口許緩みそうだったんだよ。 仕事中も脳内で『くそくそくそ』って唱えてたし。 なんなら働いた分学園の予算から横りょ…給与受け取ろうとか画策していたし。 本当さ、俺って会長向いてないと思うんだ。 それでも俺が良いって求めてくれるんなら精一杯やるけどさ。 俺の全てを知って後から「お前はダメだ」とか言われるとさすがに2度目は傷ついてしまうし今の内から全て曝け出させてよ。 休暇期間中、多分色々やっちゃうと思う。 それで会長辞めろって言うんなら素直に頷くよ。 俺ってばあんまメンタル強くないんだわ。 だから休暇期間中に決めてくれよな。 委員長。
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