裸足の雪

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裸足の雪

この胸に溢れ出たものが 涙なんだって初めて知った 運命だとか宿命とか あやふやな言葉に 頼りすぎていたな、わたし 今やるべき使命とか 革命よりもロマンや ドラマティックな輝きを 大切にしたいんだ、わたし いつからか、降り始めた雪 今は心配されるより、 一人でいたいから 裸足で人の波、駆け抜けたの やがて、雪化粧の街に 灯る月あかり あの優しい光と シンクロしたいから 冷たく吹く風も、 霜焼けになった足も 全て、愛する私だと思えるんだ 一生懸命に生きていれば 見えてくる世界があるって でも違うんだ、本当に大事なのは… 結晶の中まで 枝分かれした雪が降る 瞬く花火とよく似た白だ 優しい光にはまだ遠いけど いつか見た景色を胸に… 歩いていく
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