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「あ、はい。わかりました。」
特に案内役とかもなく、ただトロッコに乗り込む。
お母さんと、「ドキドキだなぁ…」なんて話をしていると、なんのアナウンスもなく、トロッコが急発射する。
「ひっ」
何か言われるものだと思っていたので、びっくりした声をあげてしまった。
お母さんは他のお化け屋敷も行ったことあるみたいで、平然として…そうに見えたけど、一瞬びくってしてた。
お母さんもビビってる。おもしろい…!なんて思いながら進んでいると、さっきのおばさんが大量に発生して、私たちに襲いかかってくる。
「きゃーーー!」
二人揃って悲鳴をあげてしまった。
トロッコから落ちてしまうんじゃないかってほど、バサバサ襲ってくる。
「怖い…怖いよぉ…」
と言ったら、お母さんは私のことを抱きしめてくれた。
「大丈夫。お母さんが守ってあげるから。」
温もりに安心する。
そんなこんなで頑張って、くぐり抜けた。
その後は特に何もなく、トロッコは進んでいく。
しばらく進んだ後、分岐点が現れた。
分岐点が見えたあたりから、トロッコが急に速度を上げる。
真っ直ぐ行くと、そのまま壁にぶつかってしまう。
右と左の分岐点にそれぞれ文字がある。
右『二人で死ぬ。』、左『一人だけ生き残る。』
「え?」
二人で顔を見合わせる。
お母さんもびっくりしているようだ。
もう後少しで、壁にぶつかってしまう。
咄嗟に動かしたトロッコの方向は…
『二人で死ぬ』
だった。
右側の方のトンネルに進んでいく。
中には、あのおばあさんが、手に包丁を持って…
そこで意識は途絶えた。
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