ケンケンパ
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ケンケンパ
「ケンケンパ」 男は電灯の明かりに浮かんでいるチョークの輪を酔った足で飛ぶ。 「おっとっと、うまく飛べないな」 家の前に水色の三輪車が置いてあるのを見つけ「ここの子の罠かな」と笑う。 もつれた足で、前に飛ぶ。 あ、と思った時にはもう壁が目の前だった。 「もう、みかちゃん。ケンケンパやったでしょう。ちゃんと消してくれないと」 母親はホースで壁に残った影を洗い流した。 了
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