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さて、大きな岩の隙間に隠れて、おじいさんネズミの帰りを待っていたネズミの王様たちは、いつまでたっても、おじいさんネズミが帰って来ないので心配になりました。
もう日が暮れて、あたりは暗くなってきました。
ネズミの王様は勇気あるネズミの兵隊たちを連れて、トラの様子を見に行くことにしました。
岩陰から外に出てみると、森のはずれから、かすかに鈴の音が響いてきます。
♫チリリン キラリン チリリリ~ン
ネズミの王様と勇気ある兵隊たちは、足音を忍ばせて、鈴の音が聞こえる方へ行ってみました。
すると、大きなトラが、口から泡を吹いて死んでいました。
死んだトラの首には、しっかりと金の鈴がくくりつけられていました。
金の鈴は、夕暮の風にゆれ、いつまでも美しい音を響かせていました。
♫チリリン キラリン チリリリ~ン
了
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