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いちゃつくなら外でやれ。と店を追い出されてしまった。
花冷えの夜だけど、絡めた指先はじんわり熱い。
ふと見上げるとカイもこっちを見ていた。
弾かれたように視線が散って、また戻る。
「やば。照れる」
はい照れ甘デス。
「飴、食う?」
うん、と返事をする前に口の中に甘い塊が放り込まれた。
丸くなった頬に唇が触れてくる。
長いな。
くすぐったいよ。やり返すぞっ!
喜ぶんじゃないっ!
ラズベリー味の飴は甘酸っぱい宇宙の香りがした。
fin.
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