眠り

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「ただいま、お母さん」 「おかえりなさい、彩乃」 手洗いうがいや着換えを済まし、お母さんがいる部屋に入る。 いい匂いがする。お母さんが料理を机の上に並べていた。 「お母さん、今日の夜ご飯はなに?」 「今日は鮭のホイル焼きを作ったの。美味しそうでしょう?」 「ほんとだ。美味しそう」 「じゃ、食べよっか」 「うん」 「いただきます」 二人で夕食を食べ始める。 「これ、美味しい…!」 「でしょ。昔、私のお母さん、ああ、彩乃のおばあちゃんね、に教えてもらったの」 「そうなんだ、おばあちゃんが。本当に美味しい」 「良かった。作った甲斐があったわ」 いつもの楽しい夕食の時間が続いた。 「ごちそうさま、美味しかった」 「食器は台所のとこに置いといて。後で片付けるから」 「分かった。お母さん、明日の夜ごはん何?」 お母さんが少し笑う。 「もう明日の夜ごはんのこと考えてるの?」 「だって今日のごはん美味しかったんだもん」 「そう言ってくれたら作りがいもあるけど、まだ何も考えないかな。明日スーパーに行く時にでも決めるわ」 「そっか。じゃあ楽しみにしてるね」 私は食べ終わった食器を台所に運んだ。
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