第4話 そんな日々を

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 相変わらず、上手に淹れてくれる味についホッとしてしまい、怜の肩にゆっくりと頭を預けた。 「……怜やんがいてくれて良かったぁ」 「大袈裟だねぇ? ずっと一緒だよ??」 「だけども、嬉しいぜよ」  バイト先のホテルがきっかけ、まかない処が最初だったが……こんな風に全力で甘える相手と出会えただろうか。  裕司はヨシヨシされてた手を掴み……怜と目があったら、お互いに微笑んで唇をゆっくりと合わせた。  安らぐ日が……いつまでも続くようにと願って。  それから約一年後には、怜も無事に宴会サービススタッフの正社員となれたのだった。 「ふふ、家でも仕事でも一緒〜!!」 「これからもよろしくぜよ?」  結婚に向けてのスタートを切ったと言ってもいい。周りからも応援を受けているので、お互い手に手を取って頑張っていく。  ホテルのグルメよりもまかないがきっかけだった、とあるカップルのお話はこれまで。
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