7個差のタルト・タタン[後編]

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 わたしも誰かに、可能であれば緒方さんに、このように大好きと言ってもらえる日が来てほしいと、少しだけ願ってしまいました。しかし、こいつは緒方さんではなく佐藤 真なのです。 「ーーまぁ、今言ったの嘘だけど」 「ほぇ?」 「オトナ女性のトップシークレットをペラペラ喋っちゃうようなクソガキにわざわざ本当のこと喋ったりしないでしょ?」 「ウキーーーーーーーーーーー!!」 「やっぱり猿なんじゃないの、君」  佐藤 真は、やっぱり佐藤 真なのです。 「あ、あと俺苗字佐藤じゃないし」 「なんなんですかあなたは!!」
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