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プロローグ
これは私、冴島 里依が305号室に出入りすることに慣れてきた頃のお話です。
緒方さん、真さんと大学生の男の子が2人も居るのです。当然、場合によっては2人の交友関係上いらぬ誤解をされることがあって然るべき、という考えを私は早いうちに気がついておくべきでした。
私はといえば、現在。リビングのソファに居る女の子によって、床に正座をさせられています。彼女の着ている服は緒方さんの紺色のシャツで、大きめの服の丈が萌え袖のようになっていてかわいいですね。上から見下ろすように次々と尋問されていなければもっと眺めていたいくらいです。
矢継ぎ早に紡がれる言葉は例えば以下のようなものでした。
「で、緒方さんとどういう関係の方なんですか?」
「隣の部屋の人? 隣の部屋の人が何の用です? わたしにわかるように教えてください」
「冴島 里依でしたっけ。わたしが年下だからって馬鹿にしないでください」
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