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大和に連れられて、大学通りを歩いた。
「あ、ここのラーメン安くて美味いよ」
「ここのランチはお洒落だから、彼女できたら行くといい」
などと色々教えてくれる。
元来世話妬きの性格のようだ。
健は、へーそうなんですね、と答えながら、この街に住むことを実感していた。
「あ、この道入るんだ。角にパスタ屋あるとこね」
大和は、急に細い路地を入った。
通りから中が見えないようになっている少し怪しげな店が並んでいて、健は少し不安になる。
けれど、大和の知り合いがやっているなら、騙されるようなことはないだろう。
「あーここだよ」
看板に小さく『CROSS』と描かれている。
木製のドアを大和が開けて、二人で中に入った。
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