愛しい人

2/4
前へ
/101ページ
次へ
シャワーに入りたいと訴えたが「ダメ、健の匂い嗅ぎたい」と言って大和は、健のシャツに顔を突っ込んできた。 「わあ、くすぐったいってえ」 健がケラケラ笑うと不意に胸の尖りを舐められ、ピクっと反応してしまった。 「あ……」 「気持ちいい?」 シャツを剥ぎ取られ、上半身裸にされる。 首筋から脇の下までぺろぺろと舐められた。 「ホント、大型犬みたい」 健がくすくす笑っていると、下半身に手が伸びてきた。 「んっ…」 さっきから敏感になっていたその場所は、すぐに硬くなり大和の手で更に大きくなった。 心も身体も大和の好きにされている。 さっきまでと逆転している立場が、ちょっと悔しい。 大和のモノにそっと触れると、もうはち切れそうなくらいに硬くなっていた。 「大和さん、ここ、苦しそうだよ…」 「ん…」 大和は、今気がついたように、履いていたチノパンを脱ぎ捨て下着も脱ぐ。 その手で、健のデニムも脱がせ、二人で裸になって抱き合った。 この前は、余裕が無かったけれど、少しゆっくりと大和の身体を撫でる。 いつの間にか健のほうが、上になっていた。 「やっぱりこの体勢かな?」 大和は笑っている。 「うん、このほうが楽かもね」 そう言って健は、上から抱きついた。 「健…愛してる…」 「大和さん…俺も…」 チュッとキスをすると、強く抱きしめられ、もっと深く口を合わせられた。 舌を絡めとられ、口の中で舌同士が蠢きあう。 どんどん興奮して来て、離れられないまま二人で抱きしめあった。 ひとつになりたいのに、皮膚があってひとつになれないのがもどかしい。 健は、これまで何度かセックスの経験はあったが、こんなにも求めあうのは初めてだった。
/101ページ

最初のコメントを投稿しよう!

120人が本棚に入れています
本棚に追加