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1週間はあっという間に過ぎ、朝、話そうと思っている時に限って寝坊したり、大和の帰りが遅く、一緒に朝食が採れない日が続いてしまった。
「あのさ、大和さん」
当日の朝。張り切って迎えに行く準備をしている大和に声をかける。
「うん?えーと和香ちゃん、何時に着くんだっけ?何号車?迷うとダメだから、ちゃんとドアの前まで行ってあげないとだよね」
「いや、その。大和さんは行かなくても」
「え?なんで?健くんの家族に初めて会うのに」
「いや、和香はね」
と言いかけた時に健の電話が鳴った。
母親からだ。
『もしもし?健?予定より早い電車になりそうなんだけど、お迎え行ける?』
「え?そうなの?」
時間を確認して、慌てて出かける準備をした。
とりあえず、どうしても着いて来るという大和と二人で出かけた。
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