【Reina's eye:クリスマスイヴは突然に・・・】

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そういえば私が高島さんから受け取ったドレスの箱の中に入っていた彼女からのメッセージ そこに書かれていたのは “ドレスに合うオススメのベールはマリアベールであること” そして “ベールはナオフミさんから貰ってということ”だった 「マリアベールってやつがオススメで、ちゃんと買ってあげて下さいって。」 ナオフミさんも高島さんからそう伝え聞いていたんだ それをちゃんと覚えていてくれた なんか嬉しい・・・ 「で、この前、マリアベールってなんだっけ?と思って高島さんに電話で聴いてみたんだけど・・・“まだ伶菜さんに買ってあげてなかったんですか?!”って怒られたよ。」 『ふふっ・・怒られたの?・・高島さんに。』 「そう。“もう・・じれったいです”って名古屋まで来てくれて・・・・一緒にドレスにピッタリなベールを探してくれたんだ。」 知らなかった ナオフミさんがそこまでしてくれていたなんて 『わざわざ・・・名古屋まで・・・でも、さすがにどんなドレスだったか高島さんも覚えてないよね?』 「さすがに覚えていなくて・・・・・伶菜が寝ている隙に、クローゼットからドレスを持ち出して、高島さんに実際に手に取って見てもらったんだ。」 多分、夜勤明けの土日のどこかで、高島さんに名古屋まで来てもらって、病院勤務の帰りに彼女と待ち合わせしてコレを一緒に選んでくれたのかな? でも、高島さんがナオフミさんとふたりきりって・・・ 『い、入江さんは?』 「もれなく、ついてきた・・・に決まってるだろ?おじさんは心配性だからな。」 Yシャツの外れていたボタンをおもむろにかけ直しながらニヤリと笑って悪態をつくナオフミさん。 入江さんのこと、おじさんだなんて・・素敵な大人の男の人なのに。 『それは心配だよ~。私も心配だもん。高島さんがナオフミさんのことをスキになっちゃったらどうしよう・・って。』 「それはない。俺は高島さんの気持ちがわかるからな。」 なんでナオフミさんが高島さんの気持ちがわかるのか 私はよくわからないけれど 大人の男ふたりに挟まれてウエディングショップでお買い物とか 正直、高島さんが羨ましいよ~ でも、ありがたいな 本当に素敵だもん このマリアベール それにしてもなんでこれを クリスマスイヴである今日という日に ナオフミさんは私に贈ろうと思ったのかな?
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