【Reina's eye:クリスマスイヴは突然に・・・】

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「あと、真冬でも海に行くような格好で出勤してくるアイツにも言っておいてくれ。」 「・・・・森村・・ですね?」 「焼きソバパンとバナナを買い込んで仕事ばっかりしてないで、そろそろ人生の相棒を探せってな。」 どうやら森村先生にも・・・ ナオフミさんと私はようやくニッコリと微笑んでくれた藤永さんに見守られ、心に残るクリスマスプレゼントを胸に抱き、手をギュッと繋ぎながら、藤永さんの言いつけを守るようにスキルアップハッピーロードを踏みしめ前に進んだ。 「さぁ、今からは家族水入らずの時間。」 『うん、そうだね。』 「まずは、作りかけらしいケーキを完成させようか。」 『うん、でもその前に祐希達を迎えに行かなきゃ。』 「福本さんが俺の車が停めてある駐車場まで連れてきてくれるってさ。」 『そうなんだ、じゃあ、急がなきゃね。』 貴重な家族水入らずの時間を無駄にはできないと先を急ぐ私は繋いだままの手を引っ張ろうとした。 それなのに・・・ 『な、ナオフミさん?!』 逆に強く引かれて彼の腕の中へ。 それだけに留まらず、 「さっきのだけじゃ足りない。」 息が止まりそうなキスまで降ってきた。 『・・・ん、もう・・・』 「今日の伶菜とか、可愛いすぎ。」 『そ、そうかな?』 誰が通るかわからない病院の廊下というこの場所。 そこで彼の腕の中でキスされた後に甘く囁かれた。 「だから、スキルアップ・・・ハッピーロードだっけ?ここでもやっておかないといけないだろ?」 『でも・・』 今まではこういう公の場では私に触れようとしなかった彼 そんな彼のしなやかな長い指で頬を包まれたまま “可愛すぎ”とかそんなストレートな言葉を囁かれるなんて 正直、ちょっとビックリ 「今日の俺は、どうもやりたい放題モードに入ってるらしいしな。」 私が拍子抜けしていることをいいことに彼は 耳元でそう言いながら耳たぶを軽くカリッと(かじ)ってくるし 今日のナオフミさんは本当に 本人が言う通り、やりたい放題 でも誰が通りかかってもおかしくないこの場所で 彼のやりたい放題を誰かに見せるわけにはいかない だって、その姿は私だけが知っていたいから・・・・
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