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整える。
最後に、今回の掃除で出たごみを資源リサイクルセンターに車で持ち込みました。
不燃ごみが置かれた広いところにショベルカーが停まっていて、がちゃがちゃと音をたてながらごみをかき上げ、大きな山をつくっていました。
キッチンを片づけたときに、使わない食器の整理もしていました。
「その辺に置いて」
係の人に言われて、端の方に置こうとしたとき、実家にいたときから使っていた陶器の器が落ちて、パリンとふたつに割れました。
「あっ」
「いいよいいよ」
係の人は何でもない口調でさばいていきます。もう使わないから持ってきたのに、割れた器を見て切なくなりました。
その奥には缶や瓶を分別するところがあり、そこに行くと別の係の人に話しかけられました。
「ちゃんと分別しない人、いるんですよね。汚れたまま出したり。意識が低いっていうか」
「はあ」
「さっきの不燃の山もね、このあと業者に頼んで手作業で分けるんですよ。税金使って」
「え! そうなんですか」
「みんながちゃんと分別すれば、安く済むんですけどねえ。きれいにして出せば資源、汚ければゴミです」
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