【3】未知の力

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〜警視庁捜査本部〜 咲、桐谷、富士本が3人の話を聞いた。 しかし、肝心なところは分からない。 「じゃあ、比嘉さんは運転手を、銀行強盗をした犯人だと何とな〜く思って、新垣さんは、銀行強盗を企ててると何とな〜く感じたわけね?」 「そうなんです」×2 「やっと分かってくれましたか…」 立っていた比嘉が、ホッとして座る。 「まぁね…って💦分かるわけないでしょ❗️」 「沖縄の子はそういうものよ。悪いヤツは見ればわかるの」 当たり前の様に言う佐久本。 「えっ?そうなの?」 富士本を見る咲。 目を逸らす富士本。 そんなわけはない💧 「まぁ…いいんじゃない?おかげで連続帝銀強盗は片付いたんだから」 どうでもいいと思う桐谷。 そこへ土屋がノックなしで入って来た。 「大変です❗️今テレビでこれを」 土屋がタブレットの動画配信を見せる。 テレビニュースであった。 「繰り返しお伝えします。本日、帝都銀行お台場支店前にて、連続強盗犯と警察の銃撃戦がありました。犯人グループの内3人は射殺され、1人は捕まりましたが、たった今入った情報によると、搬送中の警察車両が爆破されたとのことです」 「何ですって⁉️」 咲の声と同時に、刑事課の電話が鳴った。 応接室の電話をとる咲。 「どうして警察(うち)より先にマスコミが知ってんのよ❗️」 「あっ💦いや…私もそれが知りたくて電話したのだが…」 「えっ?…失礼ですが、もしや…花山警視総監様でございまするか?」 「そ…そうでござる…でいいのか?💦」 「なにっ!代われ❗️」 富士本が慌てて受話器を奪う。 「失礼いたしました。別の者と勘違いした様でして💦申し訳ございません」 「富士本さん…それはいいが💧その様子では、そちらも知らなかったのですね。分かりました。咲刑事には、気にしない様に伝えて下さい。ではまた」 電話は切れた。 「咲❗️お前は全く、×○△□…」 怒鳴りかけた富士本の口を、土屋が手で塞ぐ。 皆んなニュースに注目していた。 「帝都銀行、橋詰和馬(はしづめかずま)代表取締役の緊急記者会見の模様を、生中継でお伝えします」 「手際が良すぎじゃない?」 「確かにそうね」 不審気に呟く桐谷に、逃げ場を見つけた咲。 さり気なく覗き込む。 「この度は、皆様に大変ご心配とご迷惑をお掛けし、誠に申し訳ございませんでした」 記者団の前で、深く頭を下げる橋詰。 「優秀な警察のおかげで、犯人グループは排除された様で、私もやっと安心して会社を去ることができます」 「何か(しゃく)に触る物言いね」 桐谷のみならず、刑事課のテレビで見ているメンバーもそう思った。 「辞任する理由も分かんないわね。被害者側なのに、おかしいでしょ」 咲の疑問を、意外な言葉が切り開いた。
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