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助かってはいるのだ。本当に。けれど、私はできることならこんな能力とはおさらばして、抑制なしに普通の生活を送りたいと思う。それは、そう思うことは、悪いことでは無いと思う。
「ねぇ、速切さんーーいえ、乙華さん」
『何?』
「好きですよ」
『......もう周りに誰も居ないよ』
森永くんの力で私の力を抑制してもらうために、私はある奇妙な条件をのんだ。それは、彼が私のことを好きだと周りの人の前で言うのを許可すること。
「いいんですよ。僕が言いたいだけなんです」
この契約をしたときの私は当たり前の生活がほしかった。彼が私のことをどう思っているかなんか聞かなかったし、興味もなかった。
だから、バチが当たったのかもしれない。
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