カオルちゃんは殺し屋

（１２）

仕方がないと諦めて、カオルちゃんが教えてくれた道標を頼りに、ログハウスへと向かう。

前へ、前へと、足を進ませるけど、段々と暗くなってくる空を見て、不安な気持ちになる。

駅の周りは、それなりに明かりがついていて賑やかだったけど、ログハウスのある場所へと、向かうにつれて、建物も少なくなっていく。

それでも、足を前に進めるのは、ログハウスに帰りたいから。

だけど、殆ど建物もなく、道だけがある所を歩くのに勇気がいる。

どれだけ歩いたのか……分からない。

まだ、どれだけ歩かないといけないのかも……分からない。

そう思った時、前から、車が走って来るのが分かり、私は道路の端に寄り、背中を向けた。