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『お前、どれだけ俺の金を使えば気が済むんだ?』
『たまにしか帰らない人が何よ!』
大きな声が聞こえてきて、またいつもの口喧嘩が始まったと思った。
だけど、その日は、いつもとは違った。
『お前がアイツを引き取れ!』
『なんで、私が引き取らないといけないのよ!』
お父さんが、アイツと言ったのは、私の事だ。
お父さんが、どんな顔をしていたのか、もうよく分からない。
それくらい、お父さんには、会っていない。
この時、私は、お父さんとお母さんの子供ではなく、ただの荷物なんだと思った。
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