私にしかできないことはこれしかない

1/1
2人が本棚に入れています
本棚に追加
/1ページ
私も、小さい頃から待っていました 誰かに 「あなたは、選ばれし者  他の人とは違う、特別な存在  これは、あなたにしかできないこと」 そう言われる日が来るのを 小さい頃は、疑いもなく 思春期の頃は、今か今かと 成人してからは、少し疑いつつも、まだ信じてました 「あなたは、特別」 誰かがそう言ってくれるのを 家で待っていても仕方ないと、道を歩いて、新しい世界に行って 同じことを繰り返して、新しいことをして 好きなことをして、苦手なことをして 一生懸命したり、軽い気持ちでやってみたり 疲れて、なにもしなかったり いつも笑顔で、時に泣いて、怒って、黙ってみたり だけど、誰も言ってくれませんでした 私は普通の人 普通の人以下かも そう思い知らされる度に、途中で諦めました 小説を書き始めてからも、もう諦めようかって何度も思って、途中の物語が沢山…… だけど、書き続けて 今気づきました 「あなたは、選ばれし者  他の人とは違う、特別な存在  これは、あなたにしかできないこと」 これを言う側になっていることに 小説の主人公に向かって 主人公を導く者みたい これは、なかなか、特別な存在 やっと見つけた、私にしかできないこと 小説を書き続けながら 何度でも語りかけましょう 「あなたは、選ばれし者 他の人とは違う、特別な存在 これは、あなたにしかできないこと」 ん? この感情 私ってもしかして、導く者じゃなくて 主人公を羨ましがる モブでは?
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!