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ボールは勢い良くネットを越え、サーブが打てる範囲内の外角側に打たれたボールはコートから離れた場所へと飛んでいく。
佐藤はなんなくそれに追い付き、斜めに打ち返す。
それを読んでいた塩田が、ネット際に走り、スライス回転をかけてネット際におとす技を打った。
それが決まり、塩田に再びポイントが入る。
「A-40!」
審判のコールを聞きながら、塩田はボールパーソンからボールをふたつもらう。
片方をズボンのポケットにいれ、片方を真上へあげてサーブを打った。
スピードが出るフラットサーブだ。
あっという間にネットを越え、地面をバウンドし、佐藤へと向かって飛んでくる。
佐藤はそれをなんとか空高く上がり、ゆみなり落ちてくる球で打ち返した。
塩田はそれを見て、ボールの下へと移動し、上からボールを打ち下ろす技の体勢に入る。きれいなフォームで上からボールを打ち下ろす技を打ち、それが決まった。
審判がコールする。
「ゲームカウント0-2!」
塩田優勢のまま、佐藤がサーブする番になった。
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