16人が本棚に入れています
本棚に追加
/55ページ
チェンジコートで、塩田が王子中サイドのコートへと移動し、佐藤が恋仲中サイドのコートへと移動する。
次は塩田がサーブを打つ番だ。ボールパーソンからボールをふたつもらった塩田は、1つはズボンのポケットにいれ、もうひとつを地面にバウンドさせている。そのまま真上にあげて、サーブを打つ塩田。
ボールがサーブが打てる範囲内の外角側に打たれ、真横へ滑るようにボールが流れる。佐藤がそれを追いかけ、斜めに打ち返す。
塩田がその間にネット際までつめていて、|縦のライン方向に角度をつけてノーバウンドで打ち返す技を決める。
審判がコールする。
「15-0!」
塩田はポケットからボールを取りだし、地面を数回、ポンポンとついた。そしてそのまま真上にあげ、サーブを打つ。
ボールはネットを越え、地面をバウンドし、真上へと跳ね上がる。
佐藤がそれを上からボールを打ち下ろす技で打ち返す。ネットにつめた塩田が、それをスライス回転をかけてネット際におとす技で決める。
審判がコールする。
「30-0!」
塩田が、ボールパーソンからボールをふたつもらう。一方のボールをポケットにいれ、もう一方で地面をつき、真上へあげてサーブを打つ。
スピードの出るフラットサーブだ。
コートを左右に分ける縦のラインに沿うようにバウンドしたボールを、佐藤は空高く上がり、ゆみなり落ちてくる球で返す。
塩田はそれに反応できずに取りこぼしてしまう。
審判がコールする。
「30-15!」
ポケットからボールを取りだし、地面に数回バウンドさせたあと、ボールを真上へと投げる。サーブを打つ塩田。
サーブが打てる範囲内の外角側に打ち、コートから佐藤を引き離すことの成功する。佐藤が斜めにそれを打ち返す。ネットにつめていた塩田は、それをノーバウンドで打ち返す技で返す。それに佐藤が反応して、コートの真ん中へ移動し、まっすぐに打ち返した。塩田の足元へ落ちたボールは、速いスピードで股の間を抜けていった。
「30-30!」
審判の声がコートに響く。
塩田はボールパーソンからボールをふたつもらうと、ひとつをポケットに、もうひとつを地面にバウンドさせて精神統一をした。
真上へあげられたボールを高い打点で撃ち抜き、スピードの出るサーブを打つ。
佐藤がそれをなんとか空高く上がり、ゆみなり落ちてくる球で打ち返す。塩田はネット際へとつめていたが、ボールを追いかけて真後ろへと軽快にステップを踏み、上からボールを打ち下ろす技で打ち返す。
しかしちょうど打ち返した場所に佐藤が構えており、大きく跳ねたボールを上からボールを打ち下ろす技で打ち返した。塩田はそれに対応できず、佐藤のポイントになった。
審判がコールする。
「40-30!」
塩田はボールをポケットから取りだし、真上へとあげて、サーブを打った。
ボールはネットを越え、地面をバウンドし、真上へと跳ね上がる。
ネット際につめる塩田に向かって、佐藤は上からボールを打ち下ろす技を打つ。反応しきれず、塩田はボールを避けた。ボールはイン、佐藤が1ポイント取ったことになる。
「ゲームカウント2-2!」
審判がコールする。
最初のコメントを投稿しよう！