シングルス2

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サーブ権が塩田に移った。ボールパーソンからボールをふたつ受け取る塩田。 一方をズボンのポケットにいれ、もう一方を数回地面にバウンドさせてから、真上へと投げ、サーブを打った。 ボールはサーブが打てる範囲内の外角側(ワイド)に打たれ、佐藤はそれを追いかけ、コートから離れてしまう。佐藤が斜め(クロス)に打ち返すと、塩田はそれを|縦のライン方向に角度をつけてノーバウンドで打ち返す(アングルボレー)で打ち返し、決めた。 審判がコールする。 「15-0!」 塩田はズボンのポケットからボールを取りだし、真上へと投げ、サーブを打った。 ボールはネットを越え、地面をバウンドし、まっすぐにスタンド席へと跳ねていく。 佐藤がそれをまっすぐ(ストレート)に打ち返す。塩田はネット際につめ、それをノーバウンドで打ち返す技(ボレー)で返した。しばらくノーバウンドで打ち返す技(ボレー)で打ち合っていたが、途中で塩田が動く。スライス回転をかけてネット際におとす技(ドロップショット)を決めたのだ。こうして塩田に1ポイント入った。 「30-0!」 審判の声がコートに響く。 塩田はボールパーソンからボールを受け取り、サーブを打った。 今までとは違い、緩めのスピードで打ったボールは、てーんてんてんと相手コートのサーブが打てる範囲(サービスコート)内を転がった。 「ここに来てこれかよ…!」 思わず佐藤がつっこんだ。 審判の声がコートに響く。 「40-0!  あと1ポイントで勝ち(マッチポイント)!」 塩田がサーブを打つ。 ボールはネットを越え、サーブが打てる範囲内の外角側(ワイド)に打たれた。佐藤はそれを見越してボールの後ろへ回り込み、斜め(クロス)に打ち返す。それに合わせて塩田が|縦のライン方向に角度をつけてノーバウンドで打ち返す(アングルボレー)を打った。佐藤はそれに食らいつき、なんとか空高く上がり、ゆみなり落ちてくる球(ロブ)で打ち返す。 それに反応できなかった塩田。佐藤に1ポイント入る。 「40-15!」 塩田がボールパーソンからボールを受け取り、サーブを打った。 ボールがネットを越え、地面にバウンドし、佐藤に向かって飛んできた。 慌てず騒がず、佐藤はそれを空高く上がり、ゆみなり落ちてくる球(ロブ)で打ち返した。塩田がそれをノーバウンドで打ち返す技(ボレー)で返したが、ネットに引っ掛かってしまう。佐藤に1ポイント入った。 審判がコールする。 「40-30!」
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