シングルス2

18/19

16人が本棚に入れています
本棚に追加
/55ページ
塩田がサーブを打つ。地面を空高くバウンドしたボールを佐藤は上からボールを打ち下ろす技(スマッシュ)の要領で返す。それがそのまま決まり、佐藤が1ポイント取った。 審判がコールする。 「40-40! 先に2ポイント先取した方が勝ち(デュース)!」 塩田がボールパーソンからボールを受け取り、サーブを打つ。ネットを越え、地面をバウンドし、スタンド席へと跳ねていくボール。佐藤はそれを斜め(クロス)に打ち返した。塩田はそれを拾い、スライス回転をかけてネット際におとす技(ドロップショット)を決めた。 「A(アドバンテージ)- 40! あと1ポイント先取で塩田の勝ち(マッチポイント)!」 塩田は慎重にボールを地面にバウンドさせ、真上へと投げる。塩田がサーブを打ち、ボールがネットにぶつかる。 ボールパーソンからボールを受け取り、再び塩田がボールを地面にバウンドさせた。数回バウンドさせてから、ボールを真上にあげ、サーブを打つ。 ボールはネットを越え、サーブが打てる範囲内の外角側(ワイド)に打たれた。 佐藤はそれに反応し、コートの外へとボールを追いかける。斜め(クロス)に返球した佐藤は、そのままネット際につめた。 塩田はそのボールをノーバウンドで打ち返す技(ボレー)で返す。 しばらく佐藤と塩田はノーバウンドで打ち返す技(ボレー)で打ち合っていたが、途中で塩田が空高く上がり、ゆみなり落ちてくる球(ロブ)をあげ、佐藤がそれに対応できずに頭の上を通りすぎ、ボールがコートの縦の長さを決める奥のライン(ベースライン)上に落ちる。 こうして佐藤と塩田の試合は、塩田の勝利で終わった。
/55ページ

最初のコメントを投稿しよう!

16人が本棚に入れています
本棚に追加