2人が本棚に入れています
本棚に追加
カレーオムライスおでん
A 「それは、ひどく蒼い鱗であった」…ここで問題です。
あなたなら、この文章からどんなお話を作りますか?
B なにそれ?
A なんかTwitterで企画やってた。
せっかくだから、天下を獲ってやろうと思って。
B 斜め上からの意識高い系・謎発言。
A いいから、鱗。「蒼い鱗」の話を考えて。
B えー…「鱗」って言ったら、ストレートに魚?
でも、物語で王道なのは、やっぱり人魚姫でしょ。
どう転んでも、美しくて儚い系の物語になる。
A あぁ、人魚は人気ありそう。
B あとは、人体に鱗が発現しちゃう不治の病系。
ひどく蒼い、っていうのが、悲しいラストを予感させる。
A わかる!自分の体に鱗が!恋人に鱗が!って結構衝撃だよね。
B あとは…蛇とか、龍とか…妖怪系?ある種の異文化交流。
A いいねぇ、昔話伝承系?もしくはホラー?
…うん、まぁ、こんなもんかな。
B ん?で、どうするの?
A せっかくだから、全部混ぜてみようと思って。
B はぁ?今の?全部?
A おいしいもの+おいしいもの=すっごくおいしいもの、だよ。
B いやいや、カレーと、オムライス混ぜたら…ん?おいしいか。
じゃあ、カレーとおでん…あれ?意外といけそう…?
A カレーは、なんでも包み込んでくれるからねぇ。
B いや、でも、そんなに食べたら、おなか壊すだろ。
A まぁ、とりあえず、やってみよう。
B えー…「それは、ひどく蒼い鱗であった」(棒読み)
A 最近さ、かかとがカサカサで…鱗みたいなんだわ。
B いや、まって。それ、もう、オチ言っちゃってる。
A 違うよ!続けて!
B え…えーと、「それは病気か?それとも呪いか?」
A これはハッピーエンドになり損ねた女の、怨念的なやつなの!
B 怨念で鱗のようなかかとに…ってことは、人魚の?
A はぁ?人魚なんて実在するわけないじゃん。
B いや、全否定やめて。その発言、全方向に支障が出るから。
A よく見て!このひび割れは、何かにそっくりだと思わない?
B なんということだ!まるでガラスが粉々になっているみたいだ!
A そう、これは、シンデレラのガラスの靴…が
履けなかった女の怨念的なやつ!
B 怨念的なやつ!
A 一生ストッキングが履けなくなる呪い。
B 地味にきつい。
A 龍の鱗を煎じて飲めば、その呪いが解けることでしょう。
B さっき人魚は全否定してたのに、龍は存在してるんだ?
A 昔、龍を助けて恩を売っておいた裏設定。
B うわー、恩を押し売りされた龍もかわいそう。
A さぁ、かかとの鱗カサカサを治す旅の始まりよ!
B それ、たぶん、怨念じゃなくて加齢の始まりだと思うけどね。
最初のコメントを投稿しよう!