![17e1b616-905d-46af-b2db-5266a0830ef6](https://img.estar.jp/public/user_upload/17e1b616-905d-46af-b2db-5266a0830ef6.jpg?width=800&format=jpg)
※歴史的背景など、詳しい考証は勿論なく、史実の順番前後とか、あくまで当時の若りし創作上の記憶に基づいた、ご都合主義著しいものですので、お願いします。
その昔、信長に侵略された忍びの郷に、産み落とされた赤児がいた。
師走の二十四日。柊の木の
下に捨てられたそのこ
児は、矢のように疾く駈ける忍びになるようにと名づけられた。だから
柊矢。
柊矢は森家お抱えの忍び、先代のお頭に拾われ、名に違わず矢のような早さで武術を覚える。
仕える森家に御伽草子に在る姫もそれほどか、と疑うばかりの眩い男児が生まれた。
三男でありながら、
蘭丸の重責は明らかであり、長男は戦死、次男長可は脳筋(…)、母は熱心な浄土真宗の信者で幼き頃より聡明な蘭丸に期待し、ちょっとスパルタであった。
大好きな父が戦で不在がちのなか、若く頼もしい柊矢を兄のように慕う。(↑の図。動物のひどさ…)
ほどなく父・可成は討死。愛猫の失踪と父の戦死がごっちゃになり、蘭丸は雨の中失踪、「みんな私を置いてゆく!」と今まで堪えていた寂しさだのの激情が大爆発。
「俺はお前をひとりにしない!」美しく無垢な若君に、いつしか言い知れぬ情を抱いていた柊矢は、雨の中、森の岩の上で蘭丸との一線を越えてしまう。
![e2a7c786-b471-4998-8984-c7650e06b1d2](https://img.estar.jp/public/user_upload/e2a7c786-b471-4998-8984-c7650e06b1d2.jpg?width=800&format=jpg)
配下でありながら、捨て子さながらの不遜さゆえ、柊矢と蘭丸の関係は対等(タメ語、「蘭丸」呼ばわり)、二人の仲は家中の公然、悩みの種であった。(↑の図)
やがて蘭丸に信長出仕の話が上がる(12歳くらい)。脳筋長可兄上は(柊矢と同年代くらいのつもり・長可兄上は蘭丸の7個上)何でもする、蘭丸のために身を引けと頭を下げて柊矢に頼む。
蘭丸のため、という言葉に一度は屈するも、離れていても蘭丸は自分のもの、という柊矢の不遜さが優っていた。
金子大量に貰ったんでお前とは別れる、とか憎まれ役を買い蘭丸とは手酷く別れる。
傷心+内心渋々信長の元に上がった蘭丸だが、柊矢と容貌が瓜二つの信長に驚くも、小姓の激務に忙殺、やがて信長のカリスマ性、苛烈な支配者の影に隠れる人間味、弱さに触れるようになり、やがて惹かれていく。
信長も容姿だけでなく蘭丸の機転の良さ、若いながらも自身を真摯に受け止めようとする柔軟さ、浄らかさに己がものにしたい、という渇望に似た想いを覚えるようになり、だが大事に大事に手を出さず、自分に心が移るまで頑張る。
一向一揆制圧後の夜、自分だけの秘密の場所、無数の蛍が乱舞する川縁に蘭丸を伴い、「(滅ぼした)この者たちのいのち(の光)を背負い、儂は生きていかねばならない」と生身の想いを吐露する横顔を見せる。
それに崇高さと、改めて信長というひと、を目の当たりにした蘭丸。
「手を、出してみよ」
両掌を差し出した蘭丸の手の平に落ちる金平糖。
「星が、落ちてきたみたいです」
素直に無垢な笑顔を見せる蘭丸に、堪らず、初めて唇に触れてしまう。
「初めて会うた日から、焦がれていた」
とか告って、
その夜、遂に結ばれる。
(出仕してから一年後くらい)
すみません、あと一回続きます…。(びっくりするくらい手短に終わらない)
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