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「そのまんまんだろっ。
逆に莫迦かと思われるっ」
とまた払われていた。
騒がしい声を聞きながら、壱花は立ち上がり、入り口のライオンや安倍晴明たちにもまんじゅうを配った。
「私は安倍晴明である」
近くに来た壱花に反応して、晴明がしゃべる。
「リン……
リン……」
と頭の上でオウムがまた鳴いていた。
「壱花は、一日……なんだろうな。
あとあるのは一日警察署長と」
「警察署長は冨樫っぽいな」
と斑目と倫太郎が話している。
「あったぞ。
壱花はこれだろ。
『日本一の雑用係』」
倫太郎が隅にたくさんあるタスキの中からロクでもないものを見つけてくる。
「それいいな。
俺の雑用係になってくれ、壱花っ」
と斑目がまるで求婚するように壱花にタスキを捧げ、みんなが笑う。
いや、何故、雑用係……と思う壱花の頭の上をオウムが飛んだ。
「リン……
リン……
リン、ピョウ、トウ、シャ
カイ、ジン、レツ、ザイ、ゼンッ!」
何処で覚えたっ!?
と全員がオウムを見上げる。
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