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そうか。
高尾さんの正体が子狐だから。
オーナーが高尾さんに飴をあげたり。
花札になったとき、可愛い子狐だったりしたのか、と気がついたのだ。
なにが、あ、だ、という目で、みんなに見られたが。
その話を掘り返すと、高尾が嫌がりそうなので、壱花は食べた皿を置いて立ち上がった。
「いえ、ちょっと思い出したことがあって。
私、買い物に行ってきます。
まだ空いてるスーパーありますよね?」
「なに買いに行くんだ。
危ないぞ」
と言う倫太郎に、
「そういえば、穴あきお玉、厨房から持ち出したままだったなって。
新しいの買って、戻しておかないと。
調理器具の管理とかさせられてる新人の人が、先輩に怒鳴られるかもしれないじゃないですか」
とドラマとかからの勝手な厨房のイメージで語る。
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