エピローグ ~お前が落としたものは……~

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 早めに朝食をとった壱花たちは、デッキで風に吹かれてみた。  朝日が反射した海は美しく、 「もうちょっと早く起きて、日の出を見てもよかったな」 と倫太郎が言う。 「いや~、いい旅でしたね。  なんだかんだで」  そう壱花が笑うと、 「そうだな、なんだかんだで。  招待してくれた社長にいい船旅だったと伝えておくよ」 と倫太郎が言った。  冨樫はなにも言わなかったが、気持ちよさそうに海を眺めていた。
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