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王城のバルコニーから外を見ると、何か空が薄暗くて如何にも瘴気が濃い場所が点在してるのがひと目で分かる。
「ホイっとね!」
ママが杖を振るたびにシャラシャラという音がする。
点在する瘴気溜まりに空から光の矢のような物が降ってきて綺麗になっていくのが見え、その度に氷の粒のような物が太陽に当たってキラキラと光を反射した。
それをママの横で感動にうち震えながら見ている神官長と王子達。
どんどん空も綺麗になって、青い色が戻って来る。
私と祥君は、2人で手をギュッと繋いで綺麗になっていく空に虹が掛かっていくのを見つめていた。
「ディズニーランド行けなかったね」
私が残念そうに言ったら
「うん。でもさ、俺ミナと一緒だったら何処でも楽しいからさ」
そう言いながらニカッと笑う祥君。
「それに今日、ミナと両思いってわかったからさ。すっごく嬉しくて叫びだして走り回りたくなってるんだ」
そう言われたら、顔がカーっと耳まで赤くなったのが自分でも分かった。
「今日はミナと俺が恋人同士になった記念日だね!」
アメリカ帰りだからかな? こういうの照れずにさらっと言っちゃえるのってスゴくない?!
恥ずかしくなってモジモジしてたら、聞き耳を立ててたママが振り返ってニヤニヤ顔でこっちを見てた・・・
今日から、私が祥君の彼女! やったあー!!
大声で叫びたいのを我慢してるのは私も一緒だった・・・
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