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『ミナ! アンタどこに居るのっ!』
スピーカーをオンにした途端ママの大声が聞こえた。
「ママ! どっかの異世界に拉致されて聖女になれって言われてる! そんで王族と結婚しろとか言われてるんだよ、助けて!!」
スマホに向かってそう叫ぶと、目の前のお爺ちゃんと王族共がザワザワと騒ぐ。
「あの小さな袋の中に母親が入っているのか?」
「そんなバカな・・・」
アホか!
「祥君とのデートに遅れちゃうよお! ママ助けて!」
『あ、祥君ここに居るわよ。心配して来てくれたから〜』
なんですと?!
『ミナ、俺ここに居るから、大丈夫かっ?! 何もされてないか!?』
「大丈夫だけど、王族と結婚とかやだあ〜!!」
それを聞いていた目の前のイケメン共が騒ぎ出す。
「ふ、不敬な!」
「こんなに見目麗しいのに何が気に入らぬのだ!」
「「「そうだぞ」」」
「うるさーい! アタシにとっては祥君が一番なんだからあ! アンタ達なんかお呼びじゃないわよっ!」
『ミナ・・・』
あ、祥君が聞いてんの忘れてた。
やだあ〜照れちゃう!
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