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ある日、バスの中で彼と目が合った。
その瞬間に感情が引き抜かれたように操り人形みたいに目が離せなくなる
彼のぱっちりした目、大きな肉体、原石のような光った何かを持っている。
私はたった数秒の中で気が付いてしまった。
これが世間一般的に言われる「恋」というものなのか、
胸の鼓動がどんどん早まって少し息苦しいぐらいだ。
あぁそんなに見つめないでほしい。注目されたら死んでしまう。
彼が近づいてくる、私は何もしていないのに。
近づかないで、私の理性はどこにいってしまったのだろうか、
彼の手が私の手に触れる。
私の純情に気づいてくれたの。違ったみたい。
彼は私を抱きしめるように、私の胸を恋心ではなくナイフで貫いた。
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