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「あははは!!いーですね♪玲子さんのその反応」
愉快そうに笑う男、晴海 恭弥(はるみ きょうや)の存在に動揺し、玲子の声が裏返ってしまう。
わなわなと震え晴海を見つめる玲子に、晴海は確実に実年齢より若く見える、かわいらしい笑顔を向けた。
ふわりとセンターで分けられた前髪の間から覗く、目尻の下がった優しい目元には小さな泣きぼくろがあり、笑うと広角が上がる。
童顔ではあるが、その幼さの中にどことなく色気が感じられた。
「いやホント、何でいるの!?」
「・・・マジで覚えてません?」
「・・・え?」
不審そうに玲子を見つめる晴海の視線に、少し、冷静に思いをめぐらせてみる…
ーー昨日は、主任に連れられて飲みに行って…そこには晴海くんもいて…
確か私…めちゃくちゃ飲んだなぁ…それで… …
ズキズキ ズキズキ ズキズキ…
「…う…頭痛ぃ…」
報告書の完成を確認し、安心すると突然、ひどい頭痛に襲われる。
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